三味線駒の材質は竹が殆どです、白っぽい竹、黒っぽい竹、いろいろありますが、よく乾燥した竹が一番です、 極端な例ですが、竹の割り箸で駒を作っても良い音はしません、水分含有量が高く生乾きだからです。 巷でよく売られている、煤竹駒は材料原産国が中国、韓国、台湾が殆どです、 日本の肉厚煤竹原料は入手も困難でとても貴重な材料なのです。 私は日本の風土で永年ゆっくりと燻された煤竹が一番だと思っております、販売している煤竹は全て 100年以上古民家で燻された佐渡島産煤竹の肉厚部分だけを使用しており、 肉薄の煤竹を貼り合せた商品とは別物です。 入骨の駒とは、上の糸道部分に骨や象牙を嵌め込んだ製品です、少々乱暴に扱うと2番の 糸道部分から折れやすいです、上骨の方が丈夫で音の通りも良いと思います。 上骨とは上の糸道部分まで上半分が骨や象牙ということです、材質は骨、象牙、鼈甲などがあります、 鼈甲は優しい音色なのですが竹と鼈甲の収縮率の違いで駒が変形しやすく私は好みではありません、 そのため、販売も止めました。 駒の高さは、棹も同じですが、昔ながらの尺貫法で呼ばれています、高くなると糸と皮面の間が 広くなります、その分弾き難いかも知れません、初心者の方は低めの2分5厘、6厘くらいを 使用すると良いと思います。 三味線駒の幅や長さは好みですが、幅が広い駒は優しい音色で、狭い駒は高めの音がします。 三味線駒を置く位置ですが、三味線の音緒に近くなると音は低くなり、中央に寄れば高くなりまが、 真中では弾きにくいですよね、適正な位置は音緒から指三本くらいの位置といわれております。 三味線の稽古をしていて、今日は音が変だな?と思ったときは駒位置を移動したり、駒自体を 取り替えてみたりすると、思わぬ良い音を発見できるかもしれません、その為にも駒は 複数本持つのがよろしいと思います。 少なくとも三本は持っていたいですね、稽古する気満々でも、一本だけだと踏みつけて壊したら、 その日はもう稽古できません。 糸溝の幅ですが、一般的な幅は11〜12ミリと言われていますが、これも個々人の好みなので、 幾つか試して自分好みを探しましょう。 販売している三味線駒には糸溝は彫っていません、自分で彫る場合は溝がV字型では糸が 切れやすくなります、糸溝は丸く彫りましょう、自分で彫れない方には彫って 納品させていただきますので、お申し出ください。 津軽三味線 優宝へ戻る |